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実施レポート 2023/7/16ウクライナ避難民に対する水族館でのT.A.A.A.

 

特定非営利活動法人ヒューマン・アニマル・インタラクション協会(H.A.I.協会)は、一般社団法人全国心理業連合会(全心連)が運営するウクライナ「心のケア」交流センターと連携し、2023年7月16日、ウクライナ避難民に対し、水族館でのアニマルセラピー的かかわり活動(T.A.A.A.)を開催しました。

 

 ウクライナ避難民のみなさまは、戦争トラウマに加え、慣れない異国での生活など、ストレスにさらされていますが、日常の中では心を休めたりリラックスする機会を持つことが難しいこともあります。H.A.I協会では、動物や自然とのかかわりを通じ、ストレスや孤独感の緩和、人とのコミュニケーション促進等を目的とするアニマルセラピー的かかわり活動(T.A.A.A.)を推進しています。2022年度も牧場やアニマルカフェ等でT.A.A.A.を行ってきましたが、2023年度はウクライナ避難民の方々にとって、より効果的であると考えられる海でのアクティビティを中心に心のケアを企画することになりました。

ウクライナの方にとっては、海は非日常であることが多く、なじみのあるオデッサでも、戦争の影響により海に入れなくなりました。非日常での体験はセラピー効果が高く、なじみのある方にとっては、安心感を思い出すきっかけになります。

 今年度最初の海でのアクティビティとしては、水族館でのT.A.A.A.を企画しました。海の生き物を見るのはもちろんのこと、海に入ってイルカとふれあう体験を通して、心を解放したり、精神的な安定を得るきっかけになればと考えました。また、通信制高校サポート校のアイディア高等学院と連携し、日本の子どもたちとも交流を図ります。

 日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの助成をいただき、水族館でのT.A.A.A.を実施いたしました。

 

◆8:30ウクライナ「心のケア」交流センターに集合。バスで移動。

 日本の地形を車窓から眺めるとともに、バスの中では「海クイズ」も楽しみました。日本の気候帯や、イルカの生態などを学びながら移動時間を過ごしていただきました。

鮎沢PAでは、軽食を購入。お昼を食べつつ、バス移動を致しました。 





◆14:00ごろ下田海中水族館 到着

 バスで下田海中水族館に到着。そこから、イルカと水中で触れ合うことが出来る

 「ドルフィンビーチ」へ移動。インストラクターの説明をお聴きしていきます。

 


◆14:30~イルカとのふれあい  

 海水に入り、泳ぐイルカにタッチ!入り江の奥にある水族館には海から海水がたえず寄せてきて、見た目よりも随分水温が低かったようです。その中で、イルカが自分から泳ぎにくる姿、実際にイルカに触れ合うたびに歓声があがり、その時間をすごく楽しんでおられたようです。同時に、自然の中でゆったりとリラックスを感じていただけるひとときでもありました。

 

    イルカとのふれあい体験の後は、水族館で魚や海洋動物を見たり、お土産物を

    眺めたりなどのんびりした時間を体験していただきました。

    家族で亀を見たり、クラゲを見たりなど、いつもは精一杯神経を張り詰めている     方々が、警戒心を解いて楽しんでいただける姿がとても印象的でした。




◆16:30東京へ出発 

 下田海中水族館クローズにあわせて、帰りのバス旅行出発です。海に入り、海の生き物たちを見たりして、笑い合い、話をするという時間を堪能していただいたせいか、すっかり力がぬけたようです。帰りの車中では、そこここで寝息が聞こえて、夕方の日差しの中、穏やかな睡眠タイムを楽しめたようです。


◆まとめ


 戦争から避難して日本に来られたとはいえ、異国での避難生活、また、異文化の中で生きることは一言では言い表せないほど様々な緊張をもたらします。その中で、日本にも他の動物とのふれあいで豊かな心を育むイルカセラピーを体験することや、イルカセラピーを通して日本の高校生たちともふれあい、同じ体験を共有できたことも意義あることだったのではないかと感じています。同じことで笑い、感動し、リラックスタイムを共にすることは、人間同士の距離を縮めると同時に、普段と違う体験をすることが日本に対する知見を広めるとともに、自分たちの持つ経験や感性を改めて肯定する場になったのではないかと思います。

 後半は、ウクライナの子どもたちと日本の子どもたちが一緒に、しりとりを楽しむなど言語をおもちゃにしながらバス旅行を体験されていました。イルカセラピーのツアーがリラックスタイムの提供と共に、ウクライナと日本の交流の場にもなってくれたと思います。


主催:

特定非営利活動法人ヒューマン・アニマル・インタラクション協会一般社団法人全国心理業連合会(全心連)ウクライナ「心のケア」交流センター

場所: 下田海中水族館(静岡県下田市3丁目22-31)

対象:ウクライナからの避難民の方

担当:ウクライナ避難民・日本人ボランティア

参加人数:21名(ボランティアスタッフ含む)

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本企画は下記の皆様にご後援、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

後援:一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会

助成:公益財団法人日本財団

協力:株式会社アイディアヒューマンサポートサービス







     

                            







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