全心連ウクライナ「心のケア」交流センターでは、年末年始を一人で過ごすことのないよう閉じこもり防止として2022年12月30日~2023年1月3日までの期間「ウクライナ避難民のための年末年始と心のケア」を実施。その中で、あるウクライナ避難民の母親から、「娘さんが意欲もなく外出しようとせず心配している。たとえば、オンラインでカウンセリングが受けられたとしても、娘さんは心を開くのかという心配もある。娘さんの好きなものとして、本国でペットの犬をとてもかわいがっていたことから、犬とふれあえるということであれば外出してくれのではないか」という相談があったことを、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターから当協会にいただきました。そこで急遽、日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの助成をいただき、犬カフェでのアニマルセラピー的かかわり活動(T.A.A.A.)第二弾を実施することにいたしました。
なお今回より、T.A.A.A.実施後にアンケートを行うことにしました。12月の犬カフェ、猫カフェでのT.A.A.A.において、参加者の様子から違った効果があったことが推測されたためです。動物とふれあうことで、心の痛みや戦争トラウマを抱えている方に対して、どのような心理的効果があるのかを見ることができればと思います。
◆16:45・17:45お店前に集合。17:00・18:00の2グループに分かれて、犬カフェでのふれあい体験を実施
■アンケートについて
1.方法
対象:参加者29名(大人24名・子ども5名)
実施方法:ウクライナ語に訳したアンケート用紙を準備。
参加後にアンケート用紙を配布、その場で記入、回収。
2.結果
大人24名すべての方がアンケートに回答されました。
ほとんどの方がセラピー体験はよかった、体験前より気持ちがよくなったと回答
されました。
①今日のセラピー体験はいかがでしたか?
②セラピー体験前より気持ちがよくなりましたか?
③ 感想の自由記述からは、感情の変化を感じるコメントをいただきました。
④その他コメント
・故郷の犬を思い出した
・ウクライナの犬に会いたい
・家族にとってよかった
3.心理的効果
気持ちの変化については、リラックスした・落ち着いた・自分の問題を忘れられたなど、気持ちを落ち着かせる効果(表の青字)と、すごく楽しかった・いい気持ちになった・幸せな気持ちになったなど、気持ちを上げる効果(表の赤字)と半々で、双方に効果があることが分かりました。
また、自由記述の中で、家族にとってよかった、ウクライナの犬に会いたい、故郷の犬を思い出したと書かれた方もいらっしゃいました。現実では、今はつらい日常を送っていますが、動物とふれあうことでウクライナにいた時のことを思い出し、安全だった頃の心理状態を取り戻すことができるのではないかと考えます。
主催:
特定非営利活動法人ヒューマン・アニマル・インタラクション協会 一般社団法人全国心理業連合会(全心連)ウクライナ「心のケア」交流センター
在日ウクライナ人スタッフ、ボランティアスタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
場所:いぬカフェRIO「原宿店」(東京都渋谷区神宮前1-16-1 2F)
対象:ウクライナからの避難民の方
担当:ウクライナ「心のケア」交流センター在日ウクライナ人スタッフ、日本人ボランティア、話を聴くプロ(全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー) 参加人数:36名 ----- 本企画は下記の皆様にご後援、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。 後援:一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会 助成:公益財団法人日本財団 協力:株式会社アイディアヒューマンサポートサービス
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